今日の時点でまだ定期テストが行われている。
宮崎〇〇高校だ。
他のほとんどの高校はもう終わっており、
塾では平常指導に戻っている。
定期テスト前の一週間と、
定期テスト実施の期間中は、
思いっきり学校の教材のみの勉強を、
塾生には許可している。
わからないところがあれば、
そのときは指導をするが、
質問してくる生徒のほとんどは、
最近入塾してきた生徒がほとんど。
数か月前に入塾してきた生徒も含めて、
大多数の生徒は質問をしてこない。
なぜか。
ほとんどの問題がわかるという学力が、
定期テスト程度ならばすでにあるからだ。
理解はしていても、
暗記が正確にできていないところがある。
それを一生懸命に暗記しているのが実態。
なにせ、
指定されている問題がそのまま出てくるのが、
高校(中学もだが)の定期テスト。
記憶力がいい生徒にとっては「おいしい」。
やればやるほど得点できるし、
テストを受ければ高得点も取れるため、
それ相当の達成感も当然ある。
だから、
「やめられない」「とまらない」
というわけだ。
先週の金曜日から土曜日にかけて、
全国模試である「進研模試」があった。
これは定期テストと違って、
いわゆる「ガチ(真剣勝負)」である。
県立高校の普通科の定期テストで、
90点取るような生徒でも、
進研模試になったとたんに「60点」。
こんなケースは珍しくない。
要するに、
(高校生の場合は)
定期テストで高得点を取ってきたところで、
進研模試のような実力測定が正確な試験になると、
とたんに生徒の(真の)学力が出てくる。
「馬脚を現わす」といったところか。
真の学力を構築するためにも、
進研模試で点数を取れるような訓練を、
塾では行いたい。
だが、
生徒のほとんどがそれを「拒む」。
定期テストの前には、
定期テストの勉強をしたいからだ。
やればすぐに報われるテストを優先したい。
そういうことだ。
今まで面談してきた塾生の親御さんたちの、
ほとんどが同様だったが、
(定期テストができていれば)
「わが子は学校の勉強についていっている」
「大学受験も大丈夫なはず」
と思っているようだ。
そして、
事の重大さにわが子が高校3年生になってから、
気づく。
時すでに遅し。
大学受験は高校受験の比ではない。
中学生のときに定期テストができていれば、
県立高校(普通科)に合格できた。
その過去の成功体験(「良い」)が、
大学合格に必要な学習(「最良」)を、
回避する原動力となるのだ。