今のこの時期。
確実にしなければいけない指導の1つ。
それは、
高校2年生の基礎学力養成のための、
受験指導である。
受験指導にもいろんな段階があり、
①中学レベルの学力の確保(または構築)
②高1レベルの学力の確認と構築
③高2レベルの学力の確認と構築
④高3レベルの学力の確認と構築
簡単に言うと、
現在高2の生徒に関して、
④の心配はまだしなくていいが、
①②③は点検しておかないといけない。
高1の4月から通塾し続けてきた生徒は、
あまり不安要素がないのだが、
高2の途中から入塾してきた生徒は、
この点検の仕方をこちら(塾側)が間違うと、
あっという間に3~6ヵ月を失う。
つまり、最悪の場合、
気がついたら高3の9月というわけだ。
「恐ろしいですね…」
そういう感想をもつ親御さんであっても、
「でもわが子は毎日塾に通っている」
「毎日、自習をしに行っている」
だから、安心。
このような「思い違い」をしがちだ。
私は日頃、
生徒の個別指導をするときも、
個人的な話を生徒とするときも、
注意深く生徒の思考パターンを、
1人ひとり観察しているが、
自力で有効な学習を「自習」でできる、
そんな生徒は10人中1~2人だ。
あとのほとんどは自習のやり方が、
「中学生レベル」の思考パターンのため、
結果はまず出ない。
「毎日自習できる塾ですよ!」
そんなことでは「問題解決」などできない。
現実的な話をすると、
「有効な自習」ができる生徒は、
そもそも塾の自習室には行かない。
いや、行く必要がない。
なぜならば、
自宅で精度の高い「自習」が、
小学生のころからできているからだ。
要するに、
「自習室に魅力を感じる!」
そんな生徒は「有効な自習」が、
これまでにできていないからこそ、
幻想を持つ。
自宅から物理的に離れた場所にある、
塾の「自習室」に行けば何かが変わると。
その時点で自習に効果を期待することは、
無駄なことだと判断できる。
今までも成果の上がらない自習をしてきた、
張本人が(場所を変えて)、
自習をするという話だからだ。
「自習」で成果を上げるためには、
実は高度な技術が必要。
「自習」して(誰でも)成績が上がるなら、
この世に塾も予備校も存在していない。
ところで、
「自習」で成績を伸ばす生徒の特徴として、
「思考力の高さ」がある。
本質を押さえるセンスと言ってもいい。
これはいったいどういうことか?
私にはその原因がほぼわかっているが、
少なくとも言えることは、
「勉強時間が増えれば成績は上がる!」
と思い込んでいる生徒および、
塾の講師(塾長含む)は、
頭の中身が「中学生レベル」である。
よって、そこの塾では、
中学生がいれば、
受験合格の生徒は「高校受験」に偏り、
高校生が在籍していても、
成果を上げることは難しいはずだ。
【結論③】
生徒が勝手に「自習」したところで、
成績が上がっていくということはない。
(成績不振の原因は「別」にある)
これが現実。