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塾長の考え

塾長の考え(期末テスト)⑩

しかしながら、

世の中の人間関係でもそうだが、

専門家と素人で対話しても、

「専門家の話が正しい」という前提で、

話は進む。

 

典型的な例は、

場所が病院であれば、

医者と患者である。

 

医者が「●●ですよ」

そう言って、

患者が「それは違いますよ!」

と反論するだろうか?

 

ほとんどしないと思われる。

 

相手は専門家なのだから、

「言っていることは正しいはず」

というふうになることがほとんど。

 

この関係性は、

専門家と素人の場合だけではなく、

大人と子どもの場合でも当然に起きる。

 

大人と子どもといっても、

それが親子関係であれば、

子どもの成長具合によって、

一方的だったものが互角になり、

反転する場合もある。

 

反転する場合は、

子どもが親よりも優秀な可能性が高い。

 

何をもってして優秀なのかは、

いろいろな基準があるから、

一概には言えないが、

立場が反転するくらいだから、

子どもの口が達者なことは疑いない。

 

私が危惧していることは、

先生と生徒の立場というものは、

一般的には上下関係が成立しているため、

先生が言うことが正しくて、

生徒がそれに従うことは当然。

 

そういう価値基準でものごとは進んでいく。

 

教科の内容だけならまだしも、

子どもの人生観的なものまでも、

先生の言動によっては生徒に、

大いに影響する。

 

いい影響も悪い影響も。

 

そういう事実があるということは、

保護者である親御さんたちは、

もっと認識するべきではないかと思う。

 

例えば、

学校の先生よりも塾の先生の方を信じる。

 

こういう親御さんたちも多いと思うが、

「先生」

という肩書だけで無条件に信じてはならない。

 

それは学校の先生であっても、

学習塾の先生であっても、

予備校の先生であってもだ。

 

わが子の指導者の人格的な面を見抜く眼力、

これを親御さんたちは持たなければならないし、

持っていない場合は相当に危険である。

 

誰が危険な目に合うかは言うまでもない。

 

学校の担任の先生でも、

部活動の顧問でも、

学習塾の講師でも、

学習塾の責任者でも、

「当たりはずれがある」

ということは普通に考えて現実だろう。

 

塾や予備校の合格実績に目を奪われて、

わが子の担当となる先生を、

無条件で信用して、

言っていることもすべて信じ込むことは、

私の知っている範囲で言えば、

けっこう危険なことだと、

個人的には思っている。

 

(続く)

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