「今日のノートは?」
「忘れました」
「『忘れました』って?」
「?」
「家に取りに帰ればあるの?」
「いや、あの…」
「小学生じゃあるまいし…」
「…」
「やってないことをね…」
「…」
「『忘れました』というのは違うぞ」
「…はい」
「実力を上げたくないなら…」
「…」
「しなくてもいいんだよ、
それもきみの『選択』だから」
こんなやり取りをする相手は、
中3生のSくん。
時々、
英語のノートをしてこない。
教科書の英単語を練習したり、
教科書の英文を学んだり、
いずれも、
高校生になったときのため。
(中学生が)
今やる地味な作業。
毎日する単調な作業。
でも、
これが後に大きな「差」になる。
(真の)基礎学力を、
確実に養成しようとすれば、
一見すれば単調な毎日の鍛錬が、
とても重要な意味をもつ。
毎月積み立ての貯金(預金)を、
コツコツとするようなもの。
やるやらないではなくて、
「やる」のだ。
だが、
この中3生のSくんのように、
学習や勉強の「習慣化」が、
できていない中学生は多い。
彼ら彼女らのほとんどが、
学習・勉強を、
「義務」だと勘違いしている。
中学生の指導のポイントは、
「学習(勉強)の習慣化」だ。
成績はその時間の多寡で決まるが、
「習慣化」こそが能力向上のカギ。
本当の勝負は高校1年生からであり、
最終目的は「大学合格」である。
そこを見据えた指導をするのが、
北斗塾の方針であり、
学校のテストの「予想」をして、
「当たったね~」
とか、
中間テストや期末テストなどに、
出てきそうな問題など、
事前に出ることがわかっている、
そういった問題を繰り返し丸暗記。
それで点数をとらせて、
「成績が上がりましたー」
と親御さんにアピールする。
そういう無駄な指導はしない。
高校生になったらすべて、
メッキがはがれて上手くいかない。
それを大多数の高校生で、
見てきたから。
さて、中3のSくん。
念のために確認すると、
1月の「英検」を受けるらしい。
前回は3級を合格したので、
「一応、流れで…」(本人談)
次回は準2級を受けるとのこと。
英検を受けて合格することは、
もちろん「いいこと」だが、
大学合格を目指す生徒は、
それに向けて1~2週間対策して、
「やったー」
「あとちょっとだった残念」
とかしている場合ではない。
ふだんの学習の継続を、
丁寧にやっていれば、
自然と合格できる。
「英検(準2級)とったよ」
そういった、
「見た目(英検合格)」ではなく、
中身(真の学力)の向上の方が、
はるかに大切なこと。


