「小論文のチェックをお願いします」
予備校生のOくんである。
小論文の書き方のイロハは、
とっくに学習済み。
今は実戦をしなければいけない時期。
私の言う「実戦」とは、
実際に問題(過去問)を解くこと。
だが、Oくんの答案を見ると、
やらなければいけないのは「実践」。
「実践」とは何か?
「実戦」と「実践」を混同している、
そういう人が多いことも影響して、
その本質的な違いが、
(生徒自身)わかっていない場合がある。
「実戦」は、
演習・練習ではない実際の戦いのこと。
「実践」は、
知識で終わらずに、実際にすること。
ちなみに対義語は「理論」。
よって、
「小論文とは何か?」
という理論がまずあって、
その後で、
それを習得できるように修練すること。
それが実践。
Oくんにとっては、
①実践
②実戦
この順番で勉強しないといけない。
あと数日で形にしないといけない。
(小論文に関しては)緊急事態である。
「要約の指導をお願いします」
予備校生のBくんである。
先日要約のコツが載っている本を貸した。
そのおかげでBくんは、
「理論」を手にしている状態である。
しかし、
それを実力にまで昇華させなければ、
結局は本番の試験で点数を取れない。
そこでどう指導するか?
実際にどうやって「要約」をするのか、
目の前で見せてあげなければいけない。
解説するだけではダメで、
実際に本人がそれを再現できて、
しかもその答案が、
客観的に見て「合格点」に達するような、
水準にしないといけないわけだ。
それを実行する。
結果、
Bくんは苦手意識のあった「要約」に、
自信が持てるようになった。
これで彼の要約に関しての学力は、
大丈夫だろう。
「自由英作文の訓練をお願いします」
宮崎西高校理数科のKくんである。
現在学校では「特別編成授業」が実施されている。
今までも英語の担任の先生に、
個人的に英作文の添削を受けてきた。
その結果、
九州大学の英作文の問題に対しても、
対応できるように成長していた。
私が「念のために」チェックして、
そう実感した。
合格する水準にはすでに達している。
「大したもんだね!」
「そうですか…、はい」
それから1週間たった今日。
「学校の英語の授業は明日からもう出ません」
「え、何で?」
「塾の方で(英作文を)やりたいんですけれど」
「…、そうか、わかった」
学校の先生がどのように指導してきたか、
それは彼の答案を見れば私にはわかる。
そこで、
指導が足りていなかった部分を、
彼にわかるように具体的に指導をする。
「あ~、ふんふん…はい」
理解するスピードが速いKくんは、
さすが県内最高峰の西高理数科の生徒だ。
実に指導がラクである。
(彼の背後にも優秀なお母さんの存在がある)